NUI, Galway, Centre for Irish Studies


世界でも初めての試みであるこのアイルランド研究オンライン・コースは、コロラド州デンヴァーにあるリージス大学との共同開発によって誕生しました。アイルランド研究をインターネット経由の通信教育で行うこの画期的プログラムは、今まで大学レベルでアイルランド研究をするチャンスの無かった人々を対象としています。このコースは受講生に、アイルランドの社会と文化について、考古学、歴史、英文学、アイルランド語文学、政治学、そして社会学の視点から基本的な知識を提供します。このプログラムは、5つの科目単位から成り立っており、各科目単位の受講期間はそれぞれ8週間です。5つの科目単位をすべて履修しかつ合格すると、ゴールウェイ大学よりアイルランド研究ディプロマが授与されます。また、3つの科目単位を履修しかつ合格した場合には、同じくゴールウェイ大学より履修証明書が授与されます。
アイルランド研究オンライン・コースが網羅しているのは、古代ケルトの世界とキリスト教の到来より、1840年の大飢饉、1922年のアイルランド自由国成立、そして1970年から現在までの、ヨーロッパの一員としてのアイルランドです。アイルランド文学については、英語文学とアイルランド語文学の両方から考察します。古アイルランド語の物語から始まり、初期のアイルランド語抒情詩、18世紀のアングロ・アイリッシュ文学の登場、そして20世紀のアイルランド語文学復興までが扱われます。アイルランド独立以降のアイルランド社会については、ジェンダー、宗教、近代化、アイデンティティ、そして社会・政治的発展といった重要なポイントを視野に入れながら学習を進めていきます。
理解をさらに深めるために、受講生は、アイルランド語文学、英文学、歴史、考古学、政治学、社会学各分野について自習することが求められます。アイルランド研究オンライン・コースは、アイルランドの生活と文化の諸相の中から、各受講生が様々な関連性を見つけだすことを奨励しています。よって、重視されているのは、アイルランド研究の学際的側面です。
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アイルランド研究オンライン・コースの科目単位の概要は以下の通りです。
アイルランド研究入門I:
初期キリスト教アイルランド、431-1169年
ここでは、5世紀のキリスト教伝来から、8世紀のバイキングの侵入、そして12世紀初頭のアングロ・ノルマン人の征服の間の初期アイルランド文化と社会について学びます。特に重点が置かれるのは、土着信仰とキリスト教の融合から生まれた新しい文学についてです。英雄伝説トーン・ボー・クーリニャ(クーリニャの牛争い)、修道院の写字室で制作された抒情詩など、古アイルランド語文学からの抜粋も概観していきます。
アイルランド研究入門II:
中世アイルランド、文学と社会、1169-1603年
12世紀のアングロ・ノルマン人の侵入が、アイルランド社会、政治、そして文化にもたらした影響に焦点をあてます。また、初期中世アイルランドのゲール社会についての歴史調査と、中世アイルランド教会の遺物について概観します。アイルランド吟唱詩人とその作品についても紹介していきます。
アイルランド研究入門III:
初期近代アイルランド、1603-1845年
ここでは、キンセールの戦い敗北後のゲール社会の崩壊と、それに続く土着のアイルランド人と、オールド・イングリッシュ(アイルランド社会に融合していたアングロ・ノルマン人)貴族社会の分散について探究していきます。この時代の政治、社会、そして経済的構造、およびエリザベス朝時代から1840年代の大飢饉にかけての、ゲール社会の文化的価値と文学的伝統の崩壊についても紹介します。そして大飢饉前夜における、アイルランドの経済、社会、そして人口学的傾向についての概観で締めくくります。
アイルランド研究入門IV:
近代アイルランド:文化と社会、1845-1998年
学際的視点から、近現代アイルランド社会と文化の諸相について案内します。大飢饉がアイルランドの社会にもたらした影響と、それに続く1880年代から1922年のアイルランド自由国までの、ゲール復興運動とアングロ・アイリッシュ文学復興について学習します。また、文化ナショナリズムの影響力と、英語、アイルランド語双方における20世紀アイルランド文学の発展、ジェームズ・ジョイス、W.B.イェイツ、シェーマス・ヒーニー、マーチン・オカインなどの文学作品を概観します。また、宗教、家族、社会の変化とアイルランド経済など、近代アイルランド社会の特徴についても検討します。
アイルランド研究入門V:
アイルランド社会の視点、1922-2002年
19世紀初頭、学問としての社会学は、伝統的な農業社会から近代的な工業社会への変化を定義し、そして説明する為に発展しました。ここでは、アイルランドにおける社会学的調査の結果から、アイルランド社会を考察します。後半にかけては、1950年代以降の経済発展が、アイルランド社会に及ぼした影響について検討します。
以上の科目単位はすべて、ゴールウェイ大学の考古学、歴史、アイルランド語、英語、社会学、政治学の各専門家によって用意された、自習形式の教材を使用して行われます。この教材は、インターネット経由で受講者に配信されます。また、ゴールウェイ大学アイルランド研究センターのオンライン・コース担当教員による、Eメール・サポートを利用することができます。
2003年9月以来、オンライン・コースの担当責任者は、
ミッシェル・コンバー博士です。コンバー博士は、ゴールウェイ大学の卒業生であり、現在当大学の考古学科に所属しています。
オンライン・コース全般についてのお問い合わせは、アイルランド研究センター学務担当のサマンサ・ウィリアムズまで。
samantha.williams
nuigalway.ie
また、入学案内、コンピューターの動作環境、 コース案内全般、学費などについては、以下のウェブサイトをご覧ください。
http://www.irishstudiesonline.org
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